競合調査の目的は、他の商品をまねることではなく、買う人が選ぶ理由になる「違い」を見つけることです。3〜5個の商品を、同じ項目で見比べるだけで、自分の立ち位置が見えてきます。
調べすぎて手が止まる人も多いので、この記事では調べる項目と終わりの区切りも含めて紹介します。
調べる商品は3〜5個に絞る
最初に、同じ悩みを解決する商品を3〜5個探します。検索結果、本のランキング、動画サイトの講座、販売サービスのランキングなど、買う人が実際に目にする場所で探します。
数は多ければ良いわけではありません。10個、20個と増やすと、整理しきれなくなります。人気のあるもの、新しいもの、安いもの、高いものを混ぜて選ぶと、市場の幅が分かります。
見つけた商品は、名前、売られている場所、値段、形式をメモします。ここまでで30分ほどです。
同じ項目で見比べる
次に、集めた商品を同じ項目で比べます。見るのは次の点です。
- 誰に向けた商品か(対象)
- 何を解決すると言っているか(約束)
- 中身の量と構成
- 値段と、付いてくるもの(特典、サポート)
- 買った人の感想で多いこと
メモは、表計算ソフトの1行1商品で並べると、違いが一目で分かります。販売ページの文面は、そのまま写さず、要点を自分の言葉で短くまとめます。
文章や画像を転載するのは、著作権の問題になるので避けます。あくまで比較のための要約にとどめてください。
感想から、満足と不満を読み取る
比較表の中でも、感想は貴重です。買った人の声には、販売ページに書かれていない本音が含まれます。
満足の声は、その商品が果たしている役割を示します。「手順が順番に並んでいて迷わなかった」とあれば、順序立てた構成が価値になっています。
不満の声は、自分の商品の入り口になります。「初心者には用語が難しい」「質問できる場がなかった」といった声があれば、自分はやさしい言葉で書く、質問の受け口を用意する、といった差のつけ方ができます。
ただし、感想は一部の人の意見です。1件の強い批判より、複数の人が同じことを書いている点を重視します。
まねにならない差のつけ方
違いを作るときは、次の切り口が使いやすいです。
- 対象を狭める(初心者向け、特定の職業向け)
- 範囲を絞る(全部ではなく、一番つまずく部分だけ)
- 形式を変える(文章中心の分野に、手順の動画を足す)
- 使いやすさを足す(チェックリストやテンプレートを付ける)
どれも、他の商品を否定するのではなく、自分の得意なところを前に出す考え方です。
避けたいのは、「他より安い」だけを売りにすることです。値段だけの差は、すぐに追いつかれますし、自分の利益も削られます。
調べすぎない区切り方
競合調査は、終わりがないので、あらかじめ区切りを決めます。おすすめは「2時間」か「5商品」のどちらか先に来たほうで終えることです。
終えたら、次の2つを書きます。
- 自分の商品が引き受ける「対象」と「範囲」
- 他と違う点を一言で表した文
この2つが書けたら、調査は十分です。書けないなら、足りないのは情報ではなく、決める勇気かもしれません。完璧な差を探すより、まず小さな差で試作して、買った人の反応を見ながら磨くほうが進みます。
競合調査でやってはいけないこと
調べる過程で、つい踏み越えてしまいやすい線があります。
1つ目は、内容の丸写しです。他人の商品の構成や文章をそのまま使うのは、著作権の問題になりますし、買った人からも見抜かれます。参考にするのは、「どんな項目が扱われているか」という全体の骨組みまでにとどめます。
2つ目は、競合の悪口を書くことです。比較して自分を良く見せる書き方は、読み手に不快感を与え、信頼を落とします。違いは「自分はこういう人向けに作った」という事実だけで伝えます。
3つ目は、競合の売上や評判を、確かめずに推測で書くことです。他人の商品の売れ行きは、外からは正確に分かりません。販売ページに「売上が一番」などと書かれていても、その根拠は確かめようがないので、鵜呑みにしないようにします。
競合が少ないテーマの場合
調べても、似た商品がほとんど見つからないテーマもあります。この場合は、2つの可能性を考えます。需要が小さいか、まだ誰も手をつけていないかのどちらかです。
見分けるには、悩みの投稿数、検索候補、関連する本の有無を見ます。悩みの声が一定数あるのに商品がないなら、チャンスです。声自体が少ないなら、小さく試す方法で需要を確かめてから、本格的に作ります。
競合が少ないときは、近い分野の商品を参考に見て、値段の目安や構成の型を学ぶことができます。直接の競合がなくても、「その悩みを今はどう解決しているか」を調べると、代わりの手段(本、無料の動画、専門家への相談など)が見つかります。これも広い意味での競合です。
調査結果を企画に反映する
調べた結果は、企画書に書き込んではじめて役に立ちます。次のような項目を、1行ずつ埋めていくと形になります。
- 競合に多い構成と、自分が省く部分
- 競合にない部分と、自分が足す部分
- 値段の目安と、自分の位置づけ(安め、中くらい、高め)
- 買った人の不満から見つけた、補うべき点
この4行が埋まれば、自分の商品の特徴が言葉になります。販売ページの冒頭にも、この言葉をそのまま活かせます。
調査は、商品を出したあとも続けます。競合が値段や中身を変えることはよくあるため、半年に1回ほど見直す習慣をつけると、自分の商品の位置がずれていないかを確かめられます。新しい商品が出ていないか、感想の傾向が変わっていないかを、短い時間で確認するだけで十分です。
見直しの結果、自分の商品に足りない部分が見つかったら、すぐに作り直さなくても構いません。改善の候補としてメモしておき、買った人から同じ声が複数届いたときに優先して直します。
調べるときは、有料のものだけでなく、無料の情報も忘れずに確認します。買う人にとっては、無料の記事や動画も競争相手です。無料で十分に解決できる悩みなら、有料にする理由を作る必要があります。
最後に、調査の目的は「勝つこと」ではなく、「買う人に選ばれる理由を作ること」です。競合を意識しすぎると、自分の強みを見失うことがあります。自分の得意と、読み手の困りごとが重なる所を、軸にしてください。
次にやること
今日は、自分のテーマで検索し、上位に出てきた商品を3つ選んでください。比較表を作り、「対象」「値段」「不満の声」の3項目だけでも埋めます。
埋まったら、不満の声のなかから、自分なら補えそうなものを1つ選びます。それが、あなたの商品の最初の「違い」の候補になります。違いが決まれば、企画書の骨組みは半分できたようなものです。




